2015年 そとの保育園ワークショップ
音画伯になろう!〜そとの水族館をつくろう〜
みっけ初の出張ワークショップ。「音画伯になろう!〜そとの水族館をつくろう〜」では、20名を超える子供たちに参加して頂き、子供達が描く水族館を作りました。ワークショップを大まかに言いますと、「演奏家の出す音楽に合わせて歌や踊りをしながら、大きな紙に水族館を描く」というものです。
順を追って内容を説明すると、①子供たち集合 ②生の演奏”水や魚をイメージしたもの”を聴かせる ③楽器に触る ④緊張をほぐす遊び ⑤生演奏に合わせて足と手を使って色を塗っていく ⑥雑巾がけ ⑦完成した作品を背景に、生演奏を聴いてもらう という流れです。
はじめは、わんぱくあふれる子供達でしたが、生の演奏を聴き楽器にも触ることで、心が落ち着いてきました。大きなキャンバスに思いっきり絵を描く体験は普段ではできません。足を使って色を塗るときは緊張してた子供達も、次第にリラックスしながら自分の作品を作っていきます。私たちの想像をはるかに超える、オリジナルの水族館が完成しました。
現在、世界はグローバル化しており、多様な価値観が混在していて、かつ、テクノロジーの進化で、簡単な事務的な仕事はAIが代わりにやってくれるように進んでいきます。ですので、教育も、事務処理能力を高めることよりも、創造的なことであったり、人とのコミュニケーション能力を高めることの方が重要になってきています。
しかし、日本の教育は、そういった創造的なことやコミュニケーションを育てる大事な時間である美術や音楽の授業時間を削減している方向です。
昭和33年には、美術+音楽の時間は小学校1年の総授業量の割合で25%、中学校一年で12%でしたが、現在では小1が16%、中一が8%程度に削減されています。海外の先進国では、ドイツ・フィンランドは明らかに現在の日本を上回っていますし、フィンランドは今後も芸術科目を増加させるという指針を出しています。さらに、手工芸という科目まであります。
学力低下を意識して、英語国語数学理化社会の時間を増やすのは分かるのですが、少し短絡的だと思います。本当に低下しているのは学力というよりも学習意欲なのではないでしょうか。モノづくりやパフォーマンスは学習意欲を沸かすきっかけになると考えていますし、人とのコミュニケーションの際の心の壁を取る効果もあると思います。
学習意欲やコミュニケーション能力を高めるきっかけとなる「芸術」の授業を、授業時間が減らされている日本において、私たち「みっけ」が代わりに補完させたいというのが私たちのミッションです。